
熊本県八代市に鎮座する塩屋八幡宮は、八代妙見祭の原型を築いたとされる名将・細川三斎公が、大分の宇佐八幡宮から御分霊を迎えたことに始まる由緒ある神社です。
江戸時代の1655年、松井興長公のもとで現在の地に社殿が建立され、以来、地域に深く根づいた信仰の拠点として親しまれてきました。
毎年11月25日に行われる例祭「しおやのまつり」は、市民の心に生きる伝統行事であり、八代妙見祭では御旅所としても重要な役割を担っています。
・八代妙見祭の御旅所としての役割
・彩色が美しい拝殿の欄間彫刻
・境内に併設された金刀比羅宮と稲荷神社
Contents
塩屋八幡宮の概要
名称: | 塩屋八幡宮 |
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読み方 | しおやはちまんぐう |
住所 | 〒866-0041 熊本県八代市八幡町1-11 |
創業 | 1632年 |
電話番号 | 0965-32-4530 |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | 9:30~15:30 |
御朱印有無 | あり |
駐車場 | 無料:5台ほど |
例祭日 | 11月25日 |
公式サイト | – |
公式instagram | – |
塩屋八幡宮のアクセス方法・行き方
・八代市役所から徒歩約15分
・八代駅から徒歩で約39分
駐車場
塩屋八幡宮へと続く路地は、静かでどこか懐かしさを感じさせる町並みが広がっています。
家屋や石塀が並ぶこの通りを抜けると、右手側に駐車場が見えてきます。
参拝者用の無料駐車場が完備されており、車でのアクセスも安心です。
落ち着いて車を停めることができm鳥居や境内までもすぐ近くで、スムーズにお参りができるのも嬉しいポイント。
また手前の駐車場が2つあることも特徴的です。
参拝者専用の駐車場の案内板が立っており、車でも迷わずたどり着けます。
駐車場の目の前はゆかり乳児保育園です。
1つ目印にすると良いでしょう。
塩屋八幡宮の由緒・御祭神・御利益
由緒・歴史
塩屋八幡宮は、江戸時代に細川三斎公が宇佐八幡宮の御分霊を勧請して創建され、1655年に現在地へ遷座されました。
ご祭神には応神天皇、神功皇后、仁徳天皇、武内宿禰を祀り、地域の信仰を集めています。
11月の例祭「しおやのまつり」や、八代妙見祭の御旅所としても知られ、地元文化と深く結びついた神社です。
御祭神
応神天皇 | 武運の神として知られ、戦国時代には多くの武将が戦勝祈願に参拝。「誉田別命(ほんだわけのみこと)」とも呼ばれ、全国の八幡宮の主祭神。弓矢の神とされ、勝負ごとや決断の場で力を授けてくれる存在である。 |
神功皇后 | お腹に子(後の応神天皇)を宿したまま出陣したという伝説があり、安産祈願の神として有名。三韓征伐の伝承を持ち、知恵と勇気をあわせ持つ女神として崇敬されている。母としての強さから、子育てや家族の守護にもご利益あり。 |
仁徳天皇 | 庶民の生活を思いやり、重税を取りやめた「民のかまど」の逸話で知られる。その仁愛の心から、家庭円満や商売繁盛の神として信仰される。日本最大の前方後円墳「大仙古墳」に葬られたとも伝えられている。 |
御利益
ご利益 | 安産・子育て・健康・学業 |
塩屋八幡宮の御朱印
社務所
本堂の右側に社務所があります。
お守りや御朱印が丁寧に並べられ、神職の方が穏やかに対応してくださいます。
木の温もりを感じる落ち着いた佇まい。
三つ巴の幕が神社らしい格式を感じさせ、心静かに神様とのご縁を結ばせるような連想をさせます。
社務所が無人の場合でも、インターホンを押せばご対応いただけるようになっています。
御朱印やお守りを受けたいときも安心して参拝できます。
御朱印
塩屋八幡宮では、力強い筆致が印象的な御朱印をいただけます。
中央に「塩屋八幡宮」と墨書きされ、上には神紋(三つ巴)、中央には朱印が押された格式ある一枚です。
直書きが可能なため、ご朱印帳を忘れずに。
塩屋八幡宮の境内の様子
鳥居
塩屋八幡宮の正面には、堂々とした鳥居と風格ある拝殿がまっすぐにのぞむ、美しい参道が広がります。
両脇には灯籠が立ち並び、朝日や夕日が差し込むと厳かな雰囲気が一層高まります。
打手水
参道を進むと、立派な屋根付きの手水舎が出迎えてくれます。
自然石をくり抜いた手水鉢は風格があり、参拝前に身を清める大切な場所です。
手水舎は、力強くも神秘的な龍の吐水口が設けられています。
龍の口から流れ出る清水は、まるで神聖な力を分け与えてくれる感じがします。
狛犬
境内にたたずむ狛犬は、長い年月を経た風格を感じさせる佇まい。
玉を足元に抱えた姿には、邪気を祓い、神域を守る力強さがにじみ出ています。
もう一方の狛犬は、口を閉じた「吽(うん)」の姿。口を開いた「阿(あ)」の狛犬と向かい合うことで、始まりと終わり、陰と陽を表現しています。
2体の狛犬が神域をしっかりと守護しており、参拝者を静かに迎え入れてくれます。
本堂
朱と白のコントラストが美しい拝殿は、訪れる人の心を引き締めてくれるような荘厳な佇まい。
細部にまで意匠が施され、瓦屋根の重厚感が歴史ある神社の風格を感じさせます。
拝殿の横には、塩屋八幡宮で授与されているお守りの種類が丁寧に掲示されています。
合格・勝運・安産・厄除け・健康など、さまざまな願いに応じたお守りが揃っており、色鮮やかなデザインも魅力的です。
拝殿の軒下には、波間を泳ぐ鯉の彫刻が彩色豊かにあしらわれています。
水しぶきの一つひとつまで丁寧に彫られ、職人の技と信仰の深さが伝わってきます。
見上げると、まるで今にも動き出しそうな躍動感があり、訪れた際にはぜひ注目したい見どころのひとつです。
拝殿を横から眺めると、美しい屋根の曲線や柱の彩色が際立ち、建築美に思わず見入ってしまいます。
手すりやスロープも設けられており、参拝しやすい心づかいが感じられます。
稲荷神社
拝殿のすぐ横には、朱色の鳥居が連なる「稲荷大神」のお社があります。
稲荷神社らしく、商売繁盛や五穀豊穣のご利益があり、静かながらも力強さを感じるスポットです
稲荷大神の社殿には、きちんと整えられた注連縄と賽銭箱があり、両脇には神の使いである狐像が静かに鎮座しています。
お社の奥には、対になった白狐が供え物を見守るように並んでおり、その奥に鮮やかな朱塗りの本殿が鎮座しています。
狐は稲荷神の使いとされ、豊穣と繁栄を象徴する存在。
静かにたたずむ姿はどこか神秘的で、稲荷信仰の奥深さを感じさせてくれます。
金刀比羅宮
境内の一角に佇む「今乃比羅宮」は、航海・交通安全の守り神として知られる金刀比羅大神をお祀りしています。
朱色の鳥居と落ち着いた瓦屋根の社殿が印象的で、静けさの中に清らかな気配が漂います。
旅の無事や日々の安全を願って、そっと手を合わせたくなる祈りの場所です。
今乃比羅宮の社殿は、落ち着いた木造建築で、年月を重ねた味わいが感じられます。
正面の欄間には精緻な彫刻が施され、職人の技が静かに語りかけてきます。
御神木
朝の光に包まれた塩屋八幡宮の境内は、凛とした空気とともに神聖な静けさが漂います。
石造りの鳥居と手水舎、そしてそびえ立つ大樹が、長年この地を見守り続けてきた歴史を物語ります。
自然と建築が調和した空間で、心もゆっくりとほどけていくようなひとときを味わえます。
塩屋八幡宮のギャラリー