熊本県山鹿市にある『大宮神社』へ参拝に行きました。
境内には江戸中期に京都から遷座された 八坂神社や、九州最大級の規模を誇る猿田彦大神の石碑群が点在し、歴史好きにはたまらないスポットとなっています。
さらに、大宮神社の由緒に欠かせないのが山鹿燈籠祭です。
このお祭りは、景行天皇の故事に由来し、毎年8月15日から17日未明にかけて行われる盛大な例大祭。
そして毎年8月16日に行われる燈籠祭で奉納された燈籠を展示する「燈籠殿」があります。
お祭りの時期は山鹿市内が多くの人で賑わい、地元の人々や観光客の活気に満ち溢れます。
・山鹿市を代表する氏神神社
・数多くの境内社と猿田彦大神の石碑群があるパワースポット
・山鹿燈籠祭の会場であり賑わいを見せる
Contents
大宮神社の概要
名称: | 大宮神社 |
---|---|
読み方 | おおみやじんじゃ |
住所 | 〒861-0501 熊本県山鹿市山鹿196-196 |
創業 | 1072年 |
電話番号 | 0968-44-1257 |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | 8:00~16:00 |
御朱印有無 | あり |
駐車場 | 無料:約40台 |
例祭日 | 8月16日 11月15日 |
公式サイト | https://oomiya.pigboat.jp/ |
公式instagram | – |
大宮神社のアクセス方法・行き方
・山鹿市役所から徒歩約12分
・植木ICから車で19分
経路
県道301号線へ入り、上村和菓子屋を左折して本神社へ向かいます。
住宅街を昇坂で登っていきます。
信号の十字路にて、左手側に駐車場と大宮神社の鳥居が見えてきます。
駐車場
鳥居前に駐車場があるため、すぐに大宮神社へアクセスできます。
また、神社の隣(灯籠踊りの会場との間)にも駐車場があります。
階段が厳しい人は、神社の隣の駐車場に停めると良いです。
大宮神社の由緒・御祭神・御利益
由緒・歴史
熊本県山鹿市にある 大宮神社 は、その歴史の深さと由緒ある背景で知られています。
第12代景行天皇が筑紫(九州)巡幸の際、現在の神社の場所に仮の御所である「行宮(あんぐう)」を営んだと伝えられています。
その後、この行宮の跡地に天皇をお祀りしたことが、神社の始まりだといわれています。
1072年には、菊池則隆が 阿蘇十二神を勧請し、合わせて祀ることでさらに信仰を集めました。
この際には田地36町歩が寄進され、地域の鎮守としての役割を果たしてきました。歴代の領主や藩主からも篤い崇敬を受け、地域に根付いた存在となりました。
神社の名称は、時代とともに変遷を経ています。
1871年には「山鹿神宮」と改称され、1940年に現在の「大宮神社」となり、1943年には県社として認められました。
神域は約1万平方メートルもの広さを誇り、境内には江戸時代中期に遷座された「八坂神社」、毎年の燈籠祭で奉納される燈籠を保存する「燈籠殿」、九州一の規模を誇る「猿田彦大神の石碑群」 など、見どころがたくさんあります。
御祭神
景行天皇 | 日本の第12代天皇であり、『日本書紀』や『古事記』にその記録が残されています。父は垂仁天皇、母は日葉酢媛命(ひばすひめのみこと)で、播磨稲日大郎姫(はりまのいなびのおおいらつめ)を皇后としました。景行天皇の在位期間は記録上では約71年とされ、歴代天皇の中で最も長い在位期間を持つと伝えられます。 |
阿蘇十二神 | 阿蘇神社の主祭神である健磐龍命(たけいわたつのみこと)を中心に、その家族や関係の深い神々を含んでいます。健磐龍命は、阿蘇山を開拓したとされる伝説的な人物であり、初代天皇である神武天皇の孫にあたると伝えられています。 |
御利益
ご利益 | 鬼門守護・厄除祈願・家内安全・商売繁盛 |
大宮神社の御朱印
社務所
楼門を過ぎて境内の左側に社務所があります。
社務所は、山鹿灯籠祭りの写真も多数あります。
御朱印
『大宮神社』 と 『八坂神社』 の2種類の御朱印をいただくことができます。
それぞれ手書きで書いていただけるため、温かみのある特別な一枚として記念になります。
御朱印をお願いしている間には、ぜひ山鹿燈籠まつり の写真を眺めたり、静かで心落ち着く境内をゆっくり散策したりしてみてください。
お守り
受付には、さまざまなお守りが並んでおり、そのどれもが心を惹きつける魅力的なデザインです。
健康や厄除けなど、目的に合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
さらに注目したいのが、特別感あふれる御朱印帳です。
山鹿灯籠をモチーフにしたイラストが描かれており、他ではなかなか見られない珍しいデザインです。
大宮神社の境内の様子
鳥居
大宮神社の象徴ともいえる大鳥居は、1941年に皇紀2600年を記念して建てられました。
それ以来、70年以上にわたり参拝者を迎える玄関口としてその役割を果たしています。
楼門
楼門は、1755年の大風で倒壊した後、本殿や拝殿とともに翌年の1756年、肥後藩第6代藩主の細川重賢公によって再建されたものです。
見どころである楼門の天井に描かれた十二支の方位絵図は細部にまでこだわり抜かれ、歴史や文化に触れたい人にとって必見のポイントです。
案内板
楼門手前に大宮神社の境内案内図があります。
案内図を見て分かる通り、境内社など見どころが多々あり見るだけでもワクワクしてきます。
山鹿灯籠祭りについて、詳細な説明案内もあります。
打手水
鳥居をくぐると、そこからは石段が続いています。
石段をゆっくりと登っていくと、左手に手水舎が見えてきます。
ここで手と口を清め、心を整えてから参拝を始めるのがおすすめです。
本堂
本殿と拝殿 は、1755年の大風で倒壊しましたが、翌年の1756年、肥後藩第6代藩主 細川重賢公 によって楼門と共に再建されました。
その後、1943年の県社昇格を祝して、現在の拝殿が新たに建てられています。
旧拝殿は移築され、現在は 神楽殿 として使用されています。
この神楽殿では、地域の文化と神社の伝統が継承され、訪れる人々にその魅力を伝えています。
拝殿の向拝に張られた立派な 大しめ縄 も見どころの一つです。
このしめ縄は毎年、地元の町内奉賛会と総代会の皆さんの尽力によって奉納されています。
狛犬
楼門前に2頭の狛犬がいます。
山鹿市の街を見守っております。
こちらの狛犬は、苔のおかげか緑になっております。
お尻が突き出しており、可愛らしいです。
犬子ひょうたん
京都にはない、山鹿の八坂神社特有の神事として知られる 「犬子ひょうたん」。
この珍しい神事は、神社のご鎮座にまつわる伝説に由来しています。
京都から神様をお遷しする長い道中、一行に突然一匹の子犬が現れ、神様の行列についてきました。しかし、道中の疲れで子犬はぐったりしてしまいます。
そのとき、一行が ひょうたんに入れたお神酒 を少し分け与えると、子犬はたちまち元気を取り戻し、再び一行とともに歩き続けました。
ついに山鹿(当時は中村)へ無事に辿り着き、神様のお遷しの神事が終わると、子犬はふっと姿を消します。
不思議なことに、その後山鹿で流行していた疫病がぴたりと止まり、地域に平和が訪れたといいます。
ぎおんさん鳥居くぐり
山鹿八坂神社の前には、少し変わった特徴を持つ小さな鳥居 があります。
この鳥居は、特別な祈願を込めてくぐるためのものです。
参拝者は鳥居を腹ばいになって通り抜け、無病息災を祈ります。
鳥居をくぐることで、自分の身を低くして謙虚な気持ちで神様に祈願をするという意味が込められているそうです。
その後、さらに 祈願串 を神前に奉納し、健康と病気平癒の願いを込めて祈ります。
八坂神社
八坂神社の創祀は平安京遷都以前まで遡り、古来より都の疫病除けの神社として信仰されてきました。
千年以上続く「祇園祭」は、信仰の念が篤き町衆達によって守られ、幾多の苦難を乗り越えながら、人々の安寧を願い続けています。
また護り継がれてきた本殿や社殿・建物は国宝・重要文化財を冠し、国の宝となっております。
宮地獄神社
宮地嶽神社 は、古くから 武運の神様 として多くの人々から篤い信仰を集めてきました。
その伝統は、戦いに挑む者や勝利を祈願する人々にとって大きな心の支えとなってきました。
出雲宮
縁結びや国造りの神として知られる 大国主神(おおくにぬしのかみ) をお祀りしています。
大国主神は、多くの神話にも登場する偉大な神で、人々の幸せや繁栄を見守る存在です。
甲斐神社
手足の病に悩む人々を守る神様をお祀りする神社があります。
古くから、手足の健康や病気平癒を願う多くの参拝者が訪れる場所として信仰を集めています。
西宮神社
商売繁盛の神として広く知られる えびす大神(おおかみ) をお祀りしています。
えびす大神は、繁栄や成功をもたらす神様として、商人や経営者から厚い信仰を集めており、日々の仕事が順調に進むことや商売の繁盛を願う参拝者が多く訪れます。
興玉宮
道案内や道開きの神として知られる猿田彦命大神(さるたひこのみことのおおかみ) をお祀りする興玉宮があります。
猿田彦命大神は、古くから物事の始まりを良い方向に導く神として信仰されてきました。
そのため、道に迷ったときや、新しい挑戦に向かう際のご加護を祈願する参拝者に親しまれています。
月弓尊
特徴的なウサギの形をした土台石がある 月弓尊(つきよみのみこと) をお祀りする場所があります。
この神社は、月や夜の守護神として知られる月弓尊を祀るだけでなく、地元の子供たちの遊び心をくすぐるスポットとしても人気です。
このウサギには、地元の子供たちの間で「触ると走りが速くなる」という噂があり、多くの子供たちが運動会や試合前に訪れて触れるといいます。
高住神社
御祭神は 豊前・豊後国の守護神 として知られています。
この神様は、特に病苦を救い、農業や牛馬の守護、家内安全をもたらす神として広く崇められてきました。
生目神社
古くから「日向の眼の神様」として眼病にご利益があるとされ、信仰されてきました。
もともとは生目八幡宮という名前でしたが、明治維新の際に名を改めました。
過去に兵火で資料を焼失してしまい、詳細は不明ですが、11世紀中頃にはすでにあったと言われています。
主祭神にホンダワケノミコト(応神天皇)と藤原景清公を祀っており、一説にはこの景清公の伝説が生目神社という名前の起源になったとされています。
菅原神社
古くから 「日向の眼の神様」 として信仰されており、特に眼病平癒のご利益がある神社として知られています。
その歴史は非常に古く、詳細は不明ながらも、すでに 11世紀中頃には存在していたとされています。
かつては 生目八幡宮 と呼ばれていましたが、明治維新の際に現在の名前に改められました。
この名前の由来には諸説ありますが、主祭神の一人である 藤原景清公にまつわる伝説が関係しているとされています。
景清公は、その眼に関する逸話から「生目神社」の名が生まれたともいわれています。
金刀比羅宮
古くから「こんぴらさん」として広く親しまれており、特に海上安全のご加護がある神社として有名です。
海に生きる人々や船に関わる職業の方々にとって、心の支えとなる神社です。
「こんぴらさん」の愛称で呼ばれるこの神社は、海上だけでなく、旅の安全や道中の無事を祈願する参拝者も多く訪れます。
猿田彦群
壮観な 猿田彦大神の石碑群が並び立っています。
その数はなんと49基にも及び、九州一の規模を誇ります。
これらの石碑は、江戸時代から明治時代にかけてこの地で広まった庚申信仰の影響を受けて建立されたものです。
最も古い石碑は 享保18年(1733年) に建てられたもので、最新のものは1899年に建立されています。
地主神社
地主神社は、山野や田畑の土、さらには陶器作りの神様として知られていますが、咳やぜんそくの平癒を祈願する神社としても有名です。
参拝者は、健康を祈る際に 木の板を奉納し、咳やぜんそくの癒しを願う風習があります。
身代わり人形のような絵が肩代わりしてくれるのでしょう。
もし咳やぜんそくがひどい方は、祈願してみましょう。
御神木
境内には、非常に珍しい御神木として知られるモクセイがあります。
この木は、秋に花を咲かせ、翌春に実をつけるという特徴を持っています。
一般的なモクセイとは異なり、その特別な性質から多くの参拝者に親しまれています。
春になると、小指の先ほどの 緑色の実 がなり、時間とともに濃い紫色へと変化します。
この実には、子宝(子孫繁栄)や努力が実る合格・必勝祈願 といったご利益があるとされており、多くの人々がこの御神木に願いを込めています。
絵馬
大宮神社の絵馬は、特別な特徴を持つものとして知られています。
その一つが、ご神宝三十六歌仙絵馬額 に由来する祈願絵馬です。
この絵馬には、日本を代表する歌人である 小野小町、紀貫之、柿本人麿 の姿が美しく描かれています。
灯籠殿
燈籠殿 は、大宮神社の社務所に隣接する資料館です。
ここでは、山鹿燈籠祭で奉納された山鹿燈籠や、貴重なご神宝である 「三十六歌仙絵馬額」(複製) が保存・展示されています。
燈籠殿で展示されている山鹿燈籠は、毎年8月16日の午後10時に行われる「上がり燈籠」で奉納されたものです。
この燈籠は、翌年の燈籠祭に合わせて毎年入れ替わり、新たに奉納された燈籠が展示されます。
境内社一覧
境内社にある一覧をまとめてみました。
数多くの神様とご利益が大宮神社へ集まっています。
境内社 | 御祭神 | 詳細 |
西之宮(エビス) | エビス神 | 商売繁盛や豊漁の神。海上安全や繁栄の象徴。 |
八坂神社(祇園社) | スサノオノミコト | 厄除けや疫病退散の神。京都の八坂神社と関係が深い。 |
八幡宮 | 正八幡(大幡主) | 武運長久や国家鎮護の神。 |
甲斐神社 | 足手荒神 | 手足の健康や病気平癒の神。リハビリや健康祈願に信仰。 |
猿田彦大神 | 山幸彦(ニギハヤヒ) | 道開きの神。人生の新たな道を示す存在。 |
金刀比羅宮 | 大山咋命 | 海上安全、航海の守護神として信仰される。 |
管原神社 | 菅原道真 | 学問の神。学業成就や試験合格の祈願で知られる。 |
生目神社 | 贈・垂仁天皇 | 眼病平癒の神。視力の守護を願う信仰が深い。 |
宮地嶽神社 | 神功皇后 | 勝利や開運の神。地域の繁栄や安全を守護。 |
出雲宮 | 大国主命 | 縁結びや国造りの神。地域の平和と発展の象徴。 |
高住神社 | 彦山北谷豊前坊 | 病気平癒や農業の守護神。 |
地主神社 | 金山彦命 | 土地や陶器作りの神。咳やぜんそく平癒の信仰も。 |
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