
熊本県阿蘇郡高森町色見2649に鎮座する色見熊野座神社は、町内四大熊野座神社の一つ。
主祭神は伊弉諾尊・伊弉冉尊で、石君大将軍を合祀しています。
境内は青面金剛や猿田彦、愛宕・塩釜・金刀比羅の信仰痕跡を残し、神仏習合の色が濃いのが特徴。
神紋は縁結びを象徴する「違い梛」。
縁結び・安産・厄除け・開運招福・交通安全など幅広いご利益があり、背後の「穿戸岩」は勝負運や突破の象徴としても信仰を集めています。
・夫婦神と石君大将軍を祀る、町内四大熊野の一社
・上色見熊野座神社からの分霊を受けた歴史
・苔むした木製鳥居と石灯籠
Contents
色見熊野座神社の概要
名称: | 色見熊野座神社 |
---|---|
読み方 | いろみくまのざじんじゃ |
住所 | 熊本県阿蘇郡高森町色見2649 |
創業 | 不明 |
電話番号 | 0967-62-2300(高森町観光推進機構) |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | – |
御朱印有無 | – |
駐車場 | 無料・約4台 |
例祭日 | – |
公式サイト | – |
公式instagram | – |
色見熊野座神社のアクセス方法・行き方
・高森市役所から車で約5分
・上色見熊野座神社から車で9分
経路
色見熊野座神社への経路は、山の中の小道を進む形になります。
離合するほど狭いわけではないため、安心できます。
車を進めると川の麓に出ます。
鳥居が出てくるので、近くになったらスピードを緩めて、通り過ぎないように気をつけましょう。
駐車場
駐車場は整備されておらず、正面鳥居前に4台ぐらい
停めるスペースがあります。
色見熊野座神社の由緒・御祭神・御利益
由緒・歴史
創建年代は不詳ですが、境内周辺から古墳時代の古墳群跡が確認されており、古くから人々の信仰を集めた聖地です。
もとは上色見熊野座神社から分霊を受け、伊弉諾尊・伊弉冉尊とともに阿蘇大明神(健磐龍命)の荒御魂「石君大将軍(いしくにたいしょうぐん)」を祀っています。
石君大将軍は南郷の国魂石を御神体としており、地域の守護神として崇められました。
境内には青面金剛や猿田彦、一堂に愛宕権現・塩釜宮・金刀比羅宮が祀られ、神仏習合の名残が色濃く残っています。
背後にそびえる「穿戸岩(うげといわ)」は鬼八法師が蹴破ったという伝説を持つ大風穴で、勝負運や突破の象徴として信仰されています。
御祭神
伊弉諾尊 | 日本神話に登場する国産み・神産みの父神で、伊弉冉尊と共に多くの神々や国土を生む。『古事記』『日本書紀』では天の命を受け、天浮橋(あめのうきはし)に立ち、矛で海をかき混ぜて国を創造したとされる。 |
伊弉冉尊 | 伊弉諾尊の妻神で、国土や神々を生む母神。火の神・火之迦具土神(ひのかぐつち)を産んだ際に火傷で亡くなり、黄泉の国へ下る。 |
石君大将軍 | 熊本や九州地方の一部で祀られる武神・土地神的存在で、詳細は地域によって異なる。「石君」は地名や豪族名に由来する説もあり。武勇や鎮護の神として信仰され、古くは道祖神や境の神とも結びつける。 |
御利益
ご利益 | 縁結び・夫婦円満・安産・子授け・開運招福・厄除け・交通安全・道中守護・心願成就 |
色見熊野座神社の御朱印
社務所
なし
御朱印
なし
お守り
なし
色見熊野座神社の境内の様子
入り口前の木製鳥居と石灯籠
色見熊野座神社へ向かう途中に苔むした木製鳥居と両脇には石灯籠が設置されています。
色見熊野座神社の正面前に車を停めて、20秒ぐらいで到着します。
杉や広葉樹に囲まれた注連縄
鳥居をすぎると、数本の木に注連縄が巻かれ、その間に紙垂が垂らされています。
これは御神木や神が宿るとされる木立を示す形態です。
神道では、大きな木や岩など自然物を「依り代(よりしろ)」として神を祀る信仰があり、この場所も境界や結界の役割を持っていると考えられます。
鳥居
正面は、狛犬と鳥居、階段に本堂と自然の中にある神域を見せるような佇まいです。
若干階段が急であるため、足を滑らせないように注意してください。
狛犬
台座には「進寄奉」と共に石灯籠へ、その年号が刻まれています。
側に口を開けた「阿形(あぎょう)」、左側に口を閉じた「吽形(うんぎょう)」が並び、魔除けの意味を持って境内の入口を護っています。
後方には神社の鳥居や石灯籠が見え、杉の木立の中に差し込む光が、神域ならではの荘厳な空気を演出しています。
打手水
階段を登った先に手打水があります。
蛇口を捻ると水が出る形です。
本堂
鮮やかな緑の屋根をいただく社殿は、木肌の美しさを活かした素木造りで、自然との調和が印象的です。
拝殿の正面には大きな注連縄と鈴が下がり、参拝者を清らかな空気で迎えます。
細部に至るまで丁寧に施された木組みや彫刻は、素朴でありながらも格式を感じさせ、地域に根付いた信仰の深さを物語ります。
内部には青い敷物が丁寧に敷かれ、地域の集会や神事の場としての温もりが伝わってきます。
石造の神像と碑
本殿の脇にひっそりと佇む石造の神像と碑は、色見熊野座神社の深い信仰の歴史を静かに物語ります。
苔むした台座に据えられた石像は、中央に坐す仏像風の神像と両脇に配された小像からなり、神仏習合の色濃い信仰形態を今に伝えています。
色見熊野座神社のギャラリー