熊本県荒尾市にある『四山神社』へ参拝に行きました。
「虚空蔵」の愛称で親しまれる四山神社は、有明海を見渡す四ツ山の山頂に位置しています。
6世紀後半に建てられた四山古墳で、虚空蔵菩薩が降臨した場所とされ、1070年に菊池氏の初代・菊池則隆が堂を建立したことが神社の始まりです。
虚空蔵菩薩は、宇宙のように広大な知恵と慈悲を象徴し、人々の知恵や記憶を守る菩薩とされています。
また、丑年・寅年生まれや13歳の守護神としても信仰されています。
・日本神話の天地創造の初期に現れる「造花三神」を祀る
・荒尾市を一望でき、快晴時は雲仙岳も見える
・参拝途中や境内に詩碑があり、心を寄せるスポット
Contents
四山神社の概要
名称: | 四山神社 |
---|---|
読み方 | よつやまじんじゃ |
住所 | 〒864-0057 熊本県荒尾市大島818 |
創業 | 1070年 |
電話番号 | 0968-62-1390 |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | 9:00~16:00 |
御朱印有無 | あり |
駐車場 | 無料:境内10台ほど |
例祭日 | 2月13日 9月13日 |
公式サイト | http://www9.plala.or.jp/yotuyamajinja/index.html |
公式instagram | https://www.instagram.com/yotsuyama_jinjya/ |
四山神社のアクセス方法・行き方
・荒尾駅から徒歩約25分
・グリーンランドから車で13分
南側表参道
国道389号線を北上します。
すると右手側に鳥居が見えるため、左折して通り抜けます。
通り抜けた先は、突き当たりに当たります。
階段から上がる場合は、近場の駐車スペースに停めることが可能です。
こちらは南側表参道となります。
もし東側から入る場合は、離合ポイントがあるため注意して坂道を進んでください。
坂道を進むと、境内にある駐車場へ到着します。
駐車場
南側表参道の前に駐車場らしきスペースが2箇所確認できます。
1つ目はダイレックスの向かい側に駐車スペースがあります。
2つ目は、南側表参道の階段真向かいになります。
階段から登る場合は通行する車に気をつけて駐車しましょう。
東側表参道から上がった場合は、境内に駐車場があります。
その際は打手水近くに駐車場への案内看板があります。
頂上の駐車場は10台ほど止められます
四山神社の由緒・御祭神・御利益
由緒・歴史
「虚空蔵」の愛称で親しまれる四山神社は、有明海を望む四ツ山の山頂に鎮座しています。
6世紀後半に造られ、虚空蔵菩薩が降臨したと伝えられる四山古墳に、1070年に菊池氏初代の菊池則隆が堂を建立したことが、神社の創建の始まりとされています。
虚空蔵菩薩の「虚空蔵」は、宇宙のような大きさを持つ無限の知恵と慈悲を内包する蔵を意味し、人々の知恵や記憶を司る菩薩とされています。
また、丑年・寅年生まれの守本尊であり、13歳の守護神としても親しまれています。
1605年には加藤清正によって再建され、その後、細川家の領地となり厚く崇敬されました。
細川家は九曜の定紋幕を奉納し、これが四山神社の社紋になりました。
江戸時代には虚空蔵信仰がさらに広がり、近隣のみならず九州一円にまで広まったとされています。
1868年の神仏分離により、虚空蔵菩薩に代わって造化の三神である天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神が祀られることとなり、四山神社として新たに発足しました。
御祭神
天之御中主神 | 天地創造の際に最初に現れた神で、宇宙や世界の中心的な存在として位置付け。この神は、他の神と対になる存在を持たない「独神」であり、すべての創造と秩序の中心にある神格。 |
高御産巣日神 | 天地が開けた後に現れた神で、生成と繁栄を司る創造神。天照大神の祖先とされ、日本の神々の血筋において重要な存在となる。非常に高貴で強力な神格で、万物の繁栄と成長をもたらす力の源。 |
神産巣日神 | 生成と結びつきを司る神。この神も「独神」とされ、あらゆる生命の根本的な結びつきを象徴する。人々や生物の繁栄や調和をもたらし、後の神々や人間たちの成長と繁栄にその力を分け与える存在として描かれる。 |
御利益
ご利益 | 商売繁昌、縁結び、家庭円満 |
四山神社の御朱印
社務所
境内の右手側に社務所があります。
受付時間内であれば、お守りが綺麗に並んでおります。
受付所に巫女さんがいらっしゃらない場合は、チャイムを押すことで対応いただけます。
御朱印
御朱印は、様々なモデルがあります。
今回はご祭神の絵柄がある御朱印を頂戴しました。
直筆の場合は、予約が必要なため、ご注意ください。
四山神社と綿津見神社と2種類の御朱印にご祭神別もあります。
イメージキャラクターが可愛らしいです。
また御朱印受領後は、お知らせの紙が渡されます。
お祭りやSNSなどからお知らせを受け取る際に良いため、すごく集客に力を入れていらっしゃると感心しました。
絵馬
絵馬は、5円福銭やダルマなど、様々な絵柄があり参拝者を楽しませてくれます。
四山神社の境内の様子
南側表参道
南側から階段を登る際は、入り口の鳥居が目印です。
最初の方は、果てしない階段が続くような景色です。
道の途中には詩碑が設置してあります。
休憩ついでに、見てみると良いでしょう。
頂上が見えてくると、境内前の鳥居が見えてきます。
展望隊もあり、荒尾市を一望できる絶景が広がります。
展望台
南側表参道から登ると、左手側に展望台への道が出てきます。
左折して寄り道すると、荒尾市の街並みが展望台より確認できます。
参拝した日は曇り空でしたが、晴れると、雲仙岳が見えるらしいです。
背後には「慰霊塔」が立っており、街を見守っております。
鳥居
駐車場から境内に行く途中で鳥居があります。
案内図
本堂に上がる階段前に案内図があります。
それぞれの境内にどのような神様が祀られているのか、具体的に記載があるため親切です。
打手水
駐車場の横に打手水が確認できます。
造花ですが、気持ちが前向きになりますね。
参拝時は秋だったため、秋にちなんだ華手水となっております。
紅葉や柿の組み合わせは、初めてみました。
綺麗な花や桜が多い中、打手水も力を入れていることが伝わります。
狛犬
境内に2頭の狛犬がいます。
また狛犬以外にも、2頭寅と丑の生き物像がいます。
寅年守り神
丑年守り神
福銭5円玉
「福銭五円」は、神社から五円玉を借りて神棚や財布に納め、神様の御加護を受けた後、倍以上の金額を添えて神社に返し、新しい五円玉を再び借りるという「福授け」の風習です。
五円玉のデザインには平和への願いが込められており、稲穂は農業、水は水産業、歯車は工業、裏の双葉は林業を表しています。
このため、五円玉には商売繁盛、縁結び、家庭円満といったご利益があるとされています。
本堂
階段から上がって参道を直進した先に本堂があります。
拝殿の正面には、鈴がついたしめ縄がいくつか下がっており、参拝者が鈴を鳴らして祈願できるようになっています。
拝殿の内部には、赤や白を基調とした装飾や神聖なシンボルが見られ、奥には灯籠や神具が配置されています。
四山神社拝詞
二礼
掛けまくも畏き四山神社の
大前を拝み 奉りて 恐み恐みも
白さく 大神等の広き厚き
御恵を賜り 高き崇き
神教のまにまに 天皇を仰ぎ奉り
直き 正しき 真心を もって 誠
の道に違ふことなく 負ひ持つ業
に励ましめ給い 家門高く
身健に 世の人のために 尽く
さしめ給へと恐み恐みも白す
二礼 二拍手 一礼四山神社
意味としては、下記の通りになります。
「掛けまくも畏き四山神社の大前を拝み、謹んでお仕えいたします。大神たちの広く深いご加護をいただき、高く尊い神の教えに従って、天皇を敬い奉ります。
正しい心と真実の心をもって、誠実な道から外れることなく、私たちが行うべき仕事に励み、一族が栄え、健康で、世の人々のために尽くすことができるようお導きください。」
本堂内には、特徴的「福銭五円」の柄が大きく置いてあります。
地元の小学生等の巫女写真もあることから、愛されている神社であることが伝わります。
綿津見神社
四山神社の西隣には、豊玉姫命を御祭神として祀る綿津見神社が奉斎されています。
古くから四ツ山の南に位置する大島地区の人々によって、海運や漁業の守護神として信仰されてきた神社です。
944年に編纂された、現存する最古の国内神名帳「筑後国神名帳」には「大島の神」として公録されており、この地に古墳を築いた人々の時代から続く信仰の場です。
四山古墳
綿津見神社の左手には、「四山古墳」へ続く道があります。
四ツ山古墳は、全長55メートルの前方後円墳で、6世紀後半に造られたと推定される古墳です。
南丘陵の標高28メートルの場所に位置し、石室には玄室と前室があり、石材には地元のトルメイト(ハートン石)が使われています。
古墳の玄室には刃物や鉄鏃、馬具などの副葬品が収められ、被葬者が重要な地位にあったと考えられています。
この四ツ山古墳は、四ツ山神社の保護区域に含まれており、荒尾市教育委員会が管理しています。
海達公子(かいたつきみこ)詩碑
海達公子は、荒尾第二小学校に入学後、自由詩や童謡を作り始め、北原白秋から大変な称賛を受けた天才少女詩人です。
しかし16歳で夭折し、5000編の詩と200首の短歌を遺しました。
境内には、彼女を顕彰する文学散歩道が整備され、4つの詩碑が設置されています。
猿田彦大神
猿田彦大神は、日本神話に登場する神様で、道案内や開運の神として信仰されています。
古事記や日本書紀において、天孫降臨の際に、天から降りてくる瓊瓊杵尊を先導した役割を果たしたことから、「道開き」の神として知られています。
大吉稲荷神社
表参道を上がって境内の打手水の手前に鎮座しているのは、大吉稲荷神です。
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