
熊本市北区の白川沿いにひっそりと佇む「弓削神宮(ゆげじんぐう)」。
道鏡と孝謙天皇(お藤姫)にまつわる伝承を持ち、夫婦和合・浮気封じ・子授けで古くから信仰されてきた“熊本でも屈指の人間味あふれる神社”です。
境内には縁結びや男女和合を象徴する奉納物がずらりと並び、全国的にも珍しい独特の雰囲気を放っています。
この記事では、弓削神宮の歴史・ご利益・境内の様子を、実際の写真とともに詳しく紹介します。
・道鏡とお藤姫の伝説を残す“男女の情と縁”の神社
・夫婦円満・浮気封じ・子授け祈願で有名な熊本屈指の縁結びスポット
・全国的にも珍しい“性器奉納”が残る人間臭くも温かい神社文化
Contents
弓削神宮の概要
| 名称: | 弓削神宮 |
|---|---|
| 読み方 | ゆげじんぐう |
| 住所 | 〒861-8002 熊本県熊本市北区弓削6丁目21-20 |
| 創業 | 1224~1225年頃 |
| 電話番号 | – |
| 参拝可能時間 | 24時間 |
| 社務所受付時間 | 24時間 |
| 御朱印有無 | あり |
| 駐車場 | 無料:約7台 |
| 例祭日 | 不定期 |
| 公式サイト | – |
| 公式instagram | – |
弓削神宮のアクセス方法・行き方
・熊本インターから車で約10分
・光の森駅から徒歩約25分
駐車場

正面鳥居の横に無料駐車スペースあり(約7台)。
休日はやや混雑することがあるため、午前中がおすすめ。
弓削神宮の由緒・御祭神・御利益
由緒・歴史

弓削神宮は、奈良時代の僧・弓削道鏡と、孝謙天皇(お藤姫)の伝承をもつ神社として知られています。
失脚後に九州へ落ちた道鏡がこの地でお藤姫と結ばれ、静かな生活を送ったという物語から、夫妻の情愛・和合の象徴として信仰されてきました。
白川を挟んで対岸には「上弓削神社(弓削法皇社)」があり、
“女神(弓削神宮)”と“男神(法皇社)”の二社一対 として語られることもあります。
境内には男女の象徴をかたどった奉納物が多数あり、願いを込め釘を打つ独特の祈願方法が特徴です。
御祭神
| 孝謙天皇(お藤姫) | 孝謙天皇は、奈良時代に即位した女帝であり、その凛とした統治と強い精神力から、古くより「国家を守護する存在」として尊ばれてきた。弓削神社では、地域にゆかりの深い女性として「お藤姫」と親しみを込めて呼ばれ、特に女性の守護・家内安全・子授けなどのご利益をもたらす神として信仰。 境内に残る“お藤の藤”の伝承とも結びつき、気品とやさしさを備えた女神として、多くの参拝者に静かな安心感を与えてくれる存在。 |
| 藤子姫 | 藤子姫は、地元で古くから語り継がれる女性で、美しさと聡明さに恵まれた人格者として知られています。藤の花のように優雅で落ち着いた気品を持ち、その姿にあやかりたいと願う人々から深い信仰を集める。 子どもの健やかな成長、良縁、女性特有の悩みにまつわる祈願が多く、弓削神社のやさしい雰囲気を象徴する存在ともいえる神。 境内にまつられる藤の木にまつわる物語とも関係が深く、この地の自然と信仰を結びつける象徴的な御祭神。 |
御利益
| ご利益 | ・浮気封じ・不倫封じ・夫婦円満・縁結び・子授け(子宝祈願)・家庭円満・家業繁栄・五穀豊穣 |
弓削神宮の御朱印
社務所
境内の一角に佇む素朴な社務所は、木の温もりが感じられる落ち着いた佇まいです。
基本的には無人ですが、お守りなどじっくり選ぶ時間があります。

社務所内には、弓削神宮の御神徳について丁寧に記された案内板が掲げられています。
子宝、安産、夫婦和合、家内安全など、古くから人々の暮らしに寄り添ってきた神社であることがよく分かる内容です。

ガラス窓には、お守りや御朱印の授与に関する案内が掲示されており、連絡先が記されています。
無人になる時間帯で、必要な際は連絡して対応してもらえます。
御朱印やお守りを購入時は気軽に電話してみてください。
御朱印

墨書きと朱印の入った御朱印を授与。
デザインはシンプルながら格式を感じる一枚です。

御朱印が封入された封筒も神宮の特徴的な陰茎が描かれます。
お守り
弓削神宮の社務所には、良縁成就や夫婦和合、子宝祈願にまつわるお守りが数多く並びます。
昔ながらの木造の授与所は温かみがあり、神職の方が不在の日でもお守りを頒布できるよう工夫されているのが特徴です。

弓削神宮で人気の「開運厄除守」は、古くから“子授け”“夫婦円満”の信仰を大切にしてきたこの神社らしい、象徴的なお守りです。
性にまつわる悩みや夫婦間の不和を鎮め、良縁・子宝へと導くと伝えられてきました。
ユニークな形のお守りは、明るい運気を呼び込み、持ち主を災いから守ってくれるとされ、訪れる方々に長く親しまれています。
弓削神宮の境内の様子
正面鳥居

弓削神社の入口に立つこの鳥居は、しめ縄がしっかりと掛けられ、正面には「弓削神宮」の額が掲げられています。
鳥居をくぐると、まっすぐに伸びた参道の両脇に狛犬と灯籠が並び、参拝者を優しく出迎えます。
周囲の木々も豊かで、季節ごとに異なる表情を見せてくれるため、訪れるたびに新鮮な気持ちになります。
正面参道

弓削神社の参道には、左右に狛犬と石灯籠が整然と並び、訪れる人を静かに迎えてくれます。
両脇にそびえる大きな木々が心地よい木陰をつくり、参道全体に清らかな空気が満ちているのが印象的です。
本堂
弓削神宮の本堂は、どこか懐かしさを感じる静かな佇まいで、訪れる人を穏やかな気持ちにさせてくれます。
道鏡とお藤姫の伝説を今も伝えるこの社殿には、夫婦円満や子授けを願う参拝者が多く訪れます。
本堂前

弓削神宮が全国的に知られる理由のひとつが、この独特の奉納文化です。
本堂の横には、夫婦和合・縁結び・子授けを象徴する木製の奉納物が置かれており、人々の切実な願いが形として残されています。
この地に伝わる「道鏡とお藤姫の物語」から、弓削神宮は“男女の縁”“夫婦の絆”を象徴する神社として親しまれてきました。
本堂前陰茎
弓削神宮の象徴とも言えるのが、この迫力ある木製の陽形の奉納物です。
道鏡とお藤姫の物語から、“男女の縁を守る神”として信仰されてきた弓削神宮では、このような象徴物が長年受け継がれてきました。
一見すると驚く姿ですが、その背景にあるのは 家族を守りたい、関係を修復したい、子どもを授かりたいという切実な願い です。
本堂前円満石

本堂前に置かれた「円満石」は、夫婦円満や良縁成就を象徴する石として親しまれています。
中央に丸石を抱えるような形をした石には、縄が掛けられ、神聖な雰囲気が漂っています。
この石に触れると、
・夫婦の関係が穏やかになる
・パートナーとの絆が深まる
・良縁が訪れる
といった願いが込められると伝わっています。
本堂長寿石

「長寿石」は、健康や長寿を祈願するために置かれた御神石です。
樹齢数千年の木が化石化した“木化石”で、時間の重みを感じさせる力強い存在感があります。
参拝者は石にそっと手を添え、家族の健康や自身の長寿を祈ります。
弓削神宮が“男女の縁”だけでなく、“家族を守る祈りの場所”でもあることを象徴する御神石です。
ミニ鳥居
本堂の横には、参拝者が願掛けをしながらくぐることのできる小さな鳥居が設けられています。

石づくりのしっかりとした造りで、表題には「弓削神宮」と刻まれています。
「身体をくぐらせ、悪い気を祓い、良縁や健康を呼び込む」という意味が込められており、境内の中でも静かに人気を集めるスポットです。
奉納所
弓削神宮の境内全体を見渡した一枚で、落ち着いた雰囲気の中に歴史と信仰の深さが感じられる風景です。
左奥には陽形を安置する奉納所、右側には本堂があります。

この写真は弓削神宮を象徴する「奉納所」の様子で、赤く彩られた大型の陽形の奉納物が祀られています。
道鏡とお藤姫の伝説に由来する、“男女和合・子授け・縁結び”のご利益を象徴するもので、古くから参拝者の願いが託されてきました。
大きな注連縄が張られた空間は神聖で、ユニークさのなかにも「家族や夫婦への温かな祈り」が強く感じられる場所です。

奉納所の前に置かれた弓削神宮の案内板で、夫婦和合や子宝祈願にまつわる由来が記されています。
「夫婦殿は願いごとが叶わない男性の性器をまたがり抜くと良い」と伝わります。

本堂の脇には、素焼きの人形や丸い石、瓶など、小さな奉納品が並んでいます。
大きな奉納物とは対照的に、小さな品々からは “静かで個人的な願い” が感じ取れる一角です。

弓削神宮特有の「釘打ち祈願」に使われた板が積み重ねられた様子です。
浮気封じ・関係修復・悪縁切りなどの願いを込め、陽形の木に釘を打つ独特の祈願方法があります。

奉納所の奥には、狛犬と大型の陽形が並んで祀られています。
伝統的な狛犬と対照的に、赤い陽形が置かれた光景はとても印象的で、弓削神宮ならではの“神仏習合期の名残”と“民間信仰の力強さ”をよく示しています。
お藤の方と藤

境内北側にそびえる巨大な藤の木は、「お藤の方」と呼ばれる巫女が深く愛し、植えたと伝えられる由緒ある木です。
古くからこの地では、家の娘が聡明で美しく育つようにとの願いを込め、女児に「藤」と名づける習わしもあったとされています。

明治初期に一度枯死したものの、根元から新しい芽が成長し、現在まで大切に守られてきました。
毎年4月になると紫色の花房が風に揺れ、神域らしい清らかな香りを境内いっぱいに漂わせます。
その優雅な姿から「気品を授かる藤」として信仰され、特に女性参拝者の間で人気の高いスポットです。
天神

弓削神社には、七春天神と称される水難除けの神が祀られています。
古くから川原で遊ぶ子どもたちを守る水の神として信仰され、石を積んで天神と呼んだことが始まりと伝えられます。
案内板によれば、昭和21年の夏には洪水で多くの子どもたちが危険にさらされましたが、天神を祀るこの場所だけは無事で、村人たちは一層深く信仰を寄せるようになったそうです。

現在境内には、数百年を生きる大楠が天神の御神木として立ち、毎年10月の大祭では幣束を巻いて祈願する伝統が続いています。
永く子どもを守り、災いを払う神として、今も地域の人々から大切に祀られています。
狛犬
弓削神宮の境内を守るように鎮座している狛犬は、力強い表情が印象的です。
丸みのある鬣(たてがみ)や引き締まった体つきは、古来より「魔除け」として人々を見守ってきた象徴。
足元には子どもの狛犬が寄り添っており、家族の繁栄や子孫繁栄のご利益を感じさせる温かな姿です。

もう一体の狛犬は、玉をしっかりと押さえた姿が特徴です。
玉取りの造形は「知恵」「守護」「円満」を表し、家内安全や夫婦円満を願う参拝者に親しまれてきました。
打手水
赤い屋根が印象的な打手水は、参拝前に心身を清める場所です。
境内の静けさに包まれながら柄杓を手にすると、神前に向かう心も自然と整っていきます。

手水鉢には澄んだ水が静かに張られています。
木製の柄杓置きや素朴な造りが、弓削神宮らしい素朴で温かな雰囲気を感じさせる一枚です。
夜泣き貝
この案内板は、弓削神宮に古くから伝わる「夜泣き貝」の信仰について説明したものです。
夜泣きが止まらず困っている母親のために、祭神が“子どもの成長守護の神”として力を貸したという伝承が残されています。
神前に置かれた夜泣き貝を借り、子どもの枕の下にそっと入れて眠らせると、
不思議と夜泣きが止まり、寝付きが良くなると信じられてきました。
「願いが叶った後は、必ず貝を元の場所へ返す」
この素朴な習わしが今も続いており、子育てに悩む親たちが今も静かに訪れています。

「夜泣き貝の由来」の案内板の後ろには、弓削神宮を象徴するような 立派な大イチョウの木 が写っています。
黄金色の葉を大きく広げたイチョウは、長い年月この地を見守り続けてきた御神木的な存在で、境内に柔らかくも力強い生命感を与えています。
絵馬

木の香りが残る絵馬掛け所には、訪れた人たちの願いが静かに揺れています。
受験合格、家族の健康、恋愛成就など、書かれた言葉はさまざまですが、どれも「大切な誰かを想う気持ち」に満ちています。
弓削神宮のギャラリー


































