
九州有数の古刹として、阿蘇の山深い地に長い歴史を刻む 「西巌殿寺 奥之院」。
修験道・観音信仰を背景に、阿蘇山上に御堂を構えるこの奥之院は、訪れる人に静かで荘厳な祈りの時を与えるスポットです。
本記事では、由緒ある歴史・御利益・アクセス・御朱印情報までを丁寧に解説します。
地元熊本・阿蘇の文化と信仰を感じたい方におすすめの内容です。
・阿蘇山上の修験道と観音信仰の結節点としての奥之院
・1300年超の歴史を持つ古刹の一部としての格式・信仰
・本坊とは異なる「山上の祈り場」としての特別な参拝体験
Contents
西巌殿寺 奥之院の概要
| 名称: | 西巌殿寺 奥之院 |
|---|---|
| 読み方 | さいがんでんじ おくのいん |
| 住所 | 〒869-2225 熊本県阿蘇市黒川1114 |
| 創業 | 726年または1144年説 |
| 電話番号 | 0967-34-0928 |
| 参拝可能時間 | 24時間 |
| 社務所受付時間 | 24時間 |
| 御朱印有無 | あり |
| 駐車場 | 無料:115台 |
| 例祭日 | 4月13日 阿蘇山観音祭り |
| 公式サイト | – |
| 公式instagram | – |
西巌殿寺 奥之院のアクセス方法・行き方
・阿蘇山から車で約11分
・草千里ヶ浜から車で約3分
経路

山の中腹に広がる駐車場からは、阿蘇山特有の荒涼とした大地が一望でき、参拝前から火山地帯ならではの雰囲気を感じられます。
画角中央には休憩施設や小規模な建物が並び、阿蘇山上神社へ向かう観光バスも停まる“山上の拠点エリア”が広がります。
駐車場

駐車場は多くの車が駐車可能であり、阿蘇山上が観光・参拝の人気スポットであることが伝わる光景です。
駐車場周辺にはススキや山草が生い茂り、季節ごとに姿を変える阿蘇の自然が、旅の雰囲気をより一層深めてくれます。
西巌殿寺 奥之院の由緒・御祭神・御利益
由緒・歴史

西巌殿寺は 天台宗の寺院で、阿蘇山修験道の中心として古くから信仰を集めてきた古刹です。
創建については二つの説があります。
1つは 神亀3年(726年)に天竺出身の僧・最栄が阿蘇山上で十一面観音を祀った説、もう1つは 1144年に比叡山の僧が同地で開いた説です。
修行僧・修験者が集まって多くの坊舎を作り、西巌殿寺全体は古坊中として発展しました。
戦国時代の兵火で消失し、その後 加藤清正によって黒川の地に再興され現在に至ります。
奥之院は、古くからの 阿蘇山上信仰の中心となる祈りの場として位置づけられています。
御祭神
| 十一面観音菩薩(本尊) | 十一面観音は、正面の穏やかな観音の顔に、10の顔を加えた「十一の顔」を持つのが最大の特徴。これらの顔は感情や役割が異なり、人々の苦しみを見逃さず、状況に応じて救済する智慧と慈悲を象徴している。 |
御利益
| ご利益 | ・心願成就・厄除け護持・良縁・縁結び・人生節目の祈願 |
西巌殿寺 奥之院の御朱印
社務所
社務所はありません。
本堂内に御朱印やお守りがあります。
御朱印

西巌殿寺 奥之院の御朱印は 書き置き対応。
掲示には「御朱印はふもとの阿蘇駅近くの本坊でもいただける」旨が記されています。
奥之院では参拝記念として書き置きを受け取る形式となっています。
また御朱印に関して、本坊の御朱印を参考にしてみてください。
お守り
授与所に並ぶ各種お守りは、色や意匠が異なる複数のお守りが用意されています。
価格は掲示により 800円 と案内があります。

用途別に整然と並べられ、選びやすい構成。
お支払いは、お賽銭箱に入れると良いです。
西巌殿寺 奥之院の境内の様子
本堂正面

阿蘇山上に建つ、西巌殿寺 奥之院の本堂正面。
背景に阿蘇山と開けた場所にあり、観光地の喧騒とは無縁の、静かな祈りの空気が漂います。
本堂内

本堂内は中央に香炉と賽銭箱が置かれ、左右には祈願・奉納のためのスペースが設けられています。
木の香りが残る簡素な造りで、「静かに手を合わせること」に集中できる空間構成です。
無人であることが多く、参拝者は自由に行き来します。
5縁結び

本堂内の天井から吊るされた、五色の「五縁結び」。
黄・緑・紫・赤・白の五色は、それぞれ異なる“縁”を象徴しており、阿蘇山上本堂(西巌殿寺 奥之院)を代表する祈願風景のひとつです。

参拝者が実際に手に取り、願いを託すための五縁結び祈願布が置いてあります。
無人参拝を前提とした形式で、初穂料を納めて自ら祈願する流れです。
色ごとに祈願内容が分かれており、
・赤
・紫
・緑
・黄
・白
それぞれの箱に納められています。
本堂内_おみくじ結び

本堂内に設置されたおみくじ結び所。
引いたおみくじを結ぶことで、結果を仏前に預け、心を整える意味合いを持ちます。
からだ絵馬

「からだ絵馬奉納の仕方」を説明した案内板です。
・治したい部位を絵馬に塗りつぶし
・願い事を記して足手荒神堂に参拝し、
・最後に納める
という流れが図解で示されています。

奉納料は 500円 と明記されています。
お支払いはお賽銭箱に納める形式です。

絵馬には身体の図が描かれており、参拝者それぞれが願いの部位に印を入れていることが分かります。
長年にわたる祈願の積み重ねを感じさせる光景です。
足手荒神堂

本堂の左側に足手荒神堂があります。
右側に寄進者名を刻んだ石碑があり、長年にわたり信仰されてきたことが伺えます。

本堂脇に建つ小さなお堂が足手荒神堂。
足・手・身体の不調に関する信仰を集めており、山上本堂の中でも、特に生活に密着した祈願所として知られます。

足手荒神の由来や信仰について記された説明板。
内容からは、足手荒神が手足だけでなく身体全体の守護として信仰されてきたことが読み取れます。
足手荒神堂_鏡石

足手荒神堂内部全体の様子。
鏡石の周囲には案内板や、からだ絵馬が置かれており、参拝者が迷わず祈願できるよう整えられている。
無人ながらも、祈りの導線が明確に設計された空間です。

足手荒神堂内に安置されている「鏡石」。
黒く磨かれた平たい石で、表面が鏡のように見えることからこの名が付いています。
掲示によると、体の不調を感じる部位を撫でることで祈願する作法が伝えられております。
正面地蔵

西巌殿寺 奥之院の境内正面付近に立つ地蔵菩薩像。
参拝者を最初に迎える位置に安置されており、山上参拝の安全と心身の安寧を見守る存在として信仰されます。
愛馬鎮魂碑
愛馬鎮魂碑の由緒を記した石の説明板。
戦時中に軍馬として動員された馬や、地域の生活を支えた馬たちの霊を弔うために建立されたことが記されます。
西巌殿寺 奥之院が、人だけでなく命ある存在すべてを供養の対象としてきたことが分かります。
境内奥側に設けられた愛馬鎮魂碑の全景。
複数の供養塔と柵に囲まれた区画として整えられており、静かに手を合わせるための空間が確保されている。
背景には阿蘇の山並みが広がり、奥之院ならではの厳粛な雰囲気を感じさせます。
南無阿弥陀仏(阿弥陀如来坐像)

境内正面近くに安置された阿弥陀如来坐像。
台座には「南無阿弥陀仏」の文字が刻まれており、極楽往生を願う念仏信仰の象徴として祀られている。
参拝者が自然と手を合わせたくなる、奥之院の精神的中心の一つです。
西巌殿寺 奥之院のギャラリー






















