
熊本県阿蘇郡高森町──豊かな自然と神秘に包まれたこの地には、歴史と伝承を色濃く残す五社の神社があります。
古墳時代から人々の信仰を集めてきた「上色見熊野座神社」をはじめ、高森の守り神として親しまれる「高森阿蘇神社」、そして古来の聖地として知られる「色見熊野座神社」「草部吉見神社」「上洗川神社」。
それぞれが独自の由緒を持ち、阿蘇山の神々や熊野三山との深い結びつきを伝えています。
本記事では、高森町を訪れたらぜひ足を運びたい五社の魅力と参拝ポイントをご紹介。心静かに神話と歴史の息吹を感じる旅へ、ご案内いたします
・穿戸岩(うげといわ)」と古墳群の神秘
・阿蘇神話が色濃く残る由緒と神事
・神仏習合の豊かな社叢と御祭神の多彩さ
Contents
上色見熊野座神社の概要
名称: | 上色見熊野座神社 |
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読み方 | かみしきみくまのざじんじゃ |
住所 | 〒869-1601 熊本県阿蘇郡高森町上色見2619 |
創業 | 1722年 |
電話番号 | 0967-62-1111(高森町政策推進課) |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | 9:00~17:00(高森観光推進機構) |
御朱印有無 | 有り(高森観光推進機構) |
駐車場 | 有り:約30台 |
例祭日 | 7月18日・9月3日 |
公式サイト | 上色見熊野座神社|観光マップ|熊本阿蘇『野の花と風薫る郷』熊本県 高森町 |
公式instagram | – |
鎌倉時代末~室町時代初期にかけて、熊野信仰が広まるにつれて、この地にも熊野三山(伊弉諾命・伊弉冉命)を祀る神社が建てられました。
しかし、その以前からこの地には、阿蘇の神様である健磐龍命(たけいわたつのみこと)と家来の鬼八法師の伝承が残されています。
神社周辺には4~5世紀頃の古墳が多く発見されており、古くから人々がこの地に集まっていたことがわかります。
上色見熊野座神社のアクセス方法・行き方
・南阿蘇鉄道高森駅から車で約10分
・白川水源から車で14分
上色見熊野座神社の御朱印
御朱印は、書き置きの紙に対して日付を直筆してくれます。
神社の特徴をシンプルに表していて可愛らしいです。
高森阿蘇神社の概要
名称: | 高森阿蘇神社 |
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読み方 | たかもりあそじんじゃ |
住所 | 〒869-1602 熊本県阿蘇郡高森町高森354-2 |
創業 | 1620年前後 |
電話番号 | 0967-62-0372(宮司宅) |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | 9:00~17:00 |
御朱印有無 | あり: |
駐車場 | 無料:約20台 |
例祭日 | 7月30日/9月29日 |
公式サイト | – |
公式instagram | – |
高森阿蘇神社は、もともと「矢村社」と呼ばれ、現在は阿蘇十二神のうち、健磐龍命と阿蘇都比咩命を主祭神として祀る古社です。
相殿には、三宮・国龍命を含む19柱の神々を木像・石像で祀っています。
かつては裏山の宮山に鎮座していましたが、約400年前に現在地へ移されました。
神社の起源は、健磐龍命が阿蘇の国づくりの際に放った神矢(卜矢)に由来。
一本は阿蘇神社、もう一本は高森の大石に当たり、「御矢石」と呼ばれるようになりました。
この御矢石のそばに神矢を納めた社を建てたのが「矢村社」の始まりとされています。
高森阿蘇神社のアクセス方法・行き方
・高森駅から徒歩約22分
・白河水源から車で7分
高森阿蘇神社の御朱印
中央に力強く「高森阿蘇神社」の御名が墨書され、背景には山を象った朱印が重なり神々しさを感じさせます。
色見熊野座神社の概要
名称: | 色見熊野座神社 |
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読み方 | いろみくまのざじんじゃ |
住所 | 熊本県阿蘇郡高森町色見2649 |
創業 | 不詳 |
電話番号 | 0967-62-2300(高森町観光推進機構) |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | 24時間 |
御朱印有無 | なし |
駐車場 | 無料:4台程度 |
例祭日 | なし |
公式サイト | なし |
公式instagram | なし |
社伝によると創建は不詳ですが、その創祀は相当に古いと考えられ、境内周辺からは古墳時代の古墳群跡も確認されています。
当地は古くからの聖地として崇敬を集め、後に「色見熊野座神社」として整備されました。
背後にそびえる大風穴「穿戸岩(うげといわ)」は、健磐龍命の従者・鬼八法師が岩を蹴破って逃れたという伝説を残し、神秘的なパワースポットとしても知られます。
色見熊野座神社のアクセス方法・行き方
色見熊野座神社の御朱印
なし
草部吉見神社の概要
名称: | 草部吉見神社 |
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読み方 | くさかべよしみじんじゃ |
住所 | 〒869-1811 熊本県阿蘇郡高森町草部2175 |
創業 | 288年 |
電話番号 | 0967-64-0355 |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | – |
御朱印有無 | あり |
駐車場 | あり |
例祭日 | – |
公式サイト | – |
公式instagram | – |
主祭神は神武天皇の長男・彦八井耳命(ひこやいみみのみこと/阿蘇では国龍神・草部吉見神とも称されます)。
伝承によれば、彦八井耳命が高千穂峰よりこの地に到り、一帯に棲む大蛇を退治後、「吉の池」を埋めて一夜にして草葺きの宮殿を建てたことが創祀とされます。
この「草葺の宮」が地名の由来となり、また命が退治した大蛇が逃げ延びた血跡にちなむ「血引原」「灰塚」の地名伝説も残ります。
草部吉見神社のアクセス方法・行き方
草部吉見神社の御朱印
上洗川神社の概要
名称: | 上洗川神社 |
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読み方 | かみにょうかわじんじゃ |
住所 | 〒869-1601 熊本県阿蘇郡高森町上色見 |
創業 | – |
電話番号 | – |
参拝可能時間 | 24時間 |
社務所受付時間 | – |
御朱印有無 | なし |
駐車場 | – |
例祭日 | – |
公式サイト | – |
公式instagram | – |
名称は、阿蘇大明神・健磐龍命(たけいわたつのみこと)が日向の宮から阿蘇宮へ向かわれる途中、汗で汚れた旅衣をこの地の泉で洗われたという神話に由来します。
以来、阿蘇神社の歴代大宮司就任時には「衣すすぎ(降衣)神事」を執行する慣例が続き、現在も地域の重要な祭祀として伝承されています。
境内を潤す湧水は「熊本県平成の名水百選」にも選ばれており、地元の農業用水としても利用されてきました。
上洗川神社のアクセス方法・行き方
上洗川神社の御朱印
なし